お正月に子供が楽しみにしているお年玉。貰う側だった時、新札(ピン札)だと更に嬉しいと感じることはありませんでしたか?
私は金融機関に勤めていましたが、11月~12月の期間はお年玉の準備のために新札への両替を希望される方や、お金を引き出す際に新札での受け取りを希望される方がたくさん訪れていました。
なぜ、お年玉は新札で用意する方が多いのでしょうか。両替してもらう方法や手数料、銀行以外で対応してくれそうな場所についてご紹介します。
お年玉を新札で用意する理由はなぜ?
お年玉は必ず新札で毎年準備される方もいれば、「受け取るのは子供だし、たまたま手元になかったら気にしてない~」という人もいます。
そもそも、お年玉を綺麗なお札で用意しようという気持ちには、結婚式や入学式などで渡すご祝儀やお祝いと共通しています。
結婚式の場合は「招待状をいただいて、結婚式を楽しみに準備していました。」という気持ち、入学式の場合は「あなたの成長を願って、入学するのを楽しみにしていたよ。」という気持ちを込めて、新しい綺麗なお札で用意するのがマナーとされています。
同じく新年のお祝いであるお年玉も、相手が子供とはいえ贈り物には変わりないので「わざわざ用意していたよ」という気持ちを込めて、新札で準備すると喜んでもらえるでしょう。
逆に、予想していなかった急な不幸(香典やお見舞い)には、折り目のない新札ではなく旧札を使用するのがマナーです。
新札に銀行で両替してもらうには手数料はかかる?
では、お年玉用に古いお札を新札(ピン札)に交換してもらうにはどうしたらよいかをご説明します。
新札を手に入れるためには
一番確実なのは、金融機関の窓口に行って交換や両替をしてもらうことです。
銀行、信用金庫、信用組合、農協(JAバンク)など金融機関では、11月以降の新札への両替希望者が増える時期には、各支店でも通常時より多めに綺麗な新札を用意しています。
営業時間のうちに金融機関へ行き、預金の窓口や案内係の人に「新しいお札に交換したいのですが」と申し出れば、必要な記入書類を渡してくれるでしょう。
取引がある銀行・支店ではなく、たまたま通りがかった店舗や別の都道府県の金融機関でも両替は受け付けてもらえます。
また、窓口でお金を下ろすときに「1万円札〇枚と5千円札〇枚と千円札〇枚で、ぜんぶ新札でもらえますか?」という方法でも、快く受け付けてもらえます。
その場合は、取引のある金融機関で通帳と印鑑が必要になります。かなり高額の引き出しであれば本人確認書類の提示を求められることもあります。
一度に100枚以上の新札を用意したい場合、年末は新札の量を増やしているとはいえ、支店や在庫状況によっては当日準備できないこともあります。
数日前までに電話で「〇日に千円札を新札で100枚下ろしたいんですが」とお願いをすると、その日に用意しておいてくれますよ。手数料がかかるかも確認してくださいね。
なお、銀行によっては新券両替ができる両替機をATMコーナーや店舗の一画に設置しているところもあります。見かける機会があったら憶えておくと、いつか役に立つかもしれませんね。
新札を手に入れられる期間
お年玉で新札が必要になるのは年末ですが、結婚式や出産・学校行事などのお祝いで常に新札の需要はありますので、金融機関ではある程度の新札は年中通して用意されています。
なので、忙しい年末に慌てて準備しないためにも、何かの用事で立ち寄ったときに少しずつ両替して、自宅に保管しておくと重宝しますよ。
金融機関は、一般的に12月31日~1月3日は窓口営業が休業となり、その年の曜日によっては更に長くなることもあります。
また、12月中旬以降は銀行窓口は混みあう傾向にあるので、混雑を避けつつ年内の営業が終了しないうちに交換を済ませるようにしてくださいね。
新札への交換や両替に手数料はかかるの?
新札へ交換や両替するときの手数料は、それぞれの金融機関によってルールが異なります。
・同じ金種間での交換(新札含む)は何枚でも無料
・両替前もしくは両替後の枚数の多い方が50枚までは無料
・両替は1枚以上から手数料がかかるが、金種指定の引き出しは50枚まで無料
これはあくまで一例ですが、食品や生活用品が値上げされてきているように、手数料のルールも昔より厳しくなってきている傾向にあります。
ちなみに私の勤めていた金融機関は、同じ金種間での交換は何枚でも無料だったので、千円札を100枚持って行き、新券の千円札100枚に交換する場合は手数料がかかりませんでした。
りそな銀行では、窓口両替や金種指定による現金の引き出しは1枚から手数料がかかってしまいますが、りそなグループ各社のキャッシュカードや預金通帳等を提示すれば、
1日1回50枚まで手数料が無料になります。
両替には印鑑が必要ないことがほとんどですが、このように取引のある金融機関の方が手数料の面などで優遇されることがあるのも事実です。
伺う前に新札への両替手数料を電話で聞いたり、ホームページで確認しつつ、通帳やキャッシュカード・印鑑は念のため持っていくと安心ですよ。
新札に両替を銀行以外でしてくれるところは?
仕事のために平日の営業時間内に銀行へ行くことができない…気づいたら12月30日だった…という方も、結構いらっしゃると思います。
その場合、銀行以外で新札を準備できる可能性のある場所をご紹介します。
郵便局の郵便窓口へお願いする
郵便局・ゆうちょ銀行の業務に両替は含まれていないので、あくまでサービスの範囲内ですが、新札への両替を受け付けてくれるところも数多くあります。
ただし、枚数が少なかったり「もう無くなってしまいました」という場合もよくあるので、事前に電話して確認したほうが良いでしょう。
郵便局の本局など、大きな支店では土曜日も窓口営業していますし、年末も12月31日まで営業しているところがあります。
結婚式場やホテルでお願いする
結婚式場や高級ホテルでは、ご祝儀用に新札を用意し忘れてしまった人のために、常時ある程度の綺麗なお札を用意しているものです。
もちろん交換は無料で応じてくれますが、実際の招待客以外だとお断りされてしまう可能性もあります。どうしてもの場合は、ダメ元でお願いしてみましょう。
デパートやスーパーのサービスカウンターでお願いする
一部デパートでは、祝儀袋を購入した場合に申し出れば新しいお札へ交換してくれるところがあります。また、スーパーでも一定量の新札を用意しているお店があるようです。
これも突然行って「両替してください」というお願いに応じてもらえるかはわかりませんが、お願いしてみる価値はありそうです。
コンビニATMを利用する
銀行などに設置されている通常のATMと比べると、コンビニATMはコンパクトな設計になっています。
中にお札を収納するスペースが限られているので、コンビニATMには新札が補充されることが多いようです。
通常の金融機関のATMで何度も入出金を試しても良いのですが、私が勤めていた時は「新札は機械に詰まりやすいので、補充は旧札メインで行うこと」というルールがありました。
このように、「ずっと使っていれば新札が必ず出てくる」ということでもないので、手数料に注意しながら、店舗やATMを変えて試してみるのも良いかもしれません。
友人・知人に聞いてまわる
あなたの知り合いにはいませんか?普段から新札が好きで集めている人。
数えにくかったりと敬遠されることも多い新札ですが、常に一定数の新札を自宅に置いている人がいます。特に高齢の方に多い印象です。
お正月間近になると、少し多めに新札へ両替しておいたという人も多いので、身近な知り合いに訪ねてみると意外と早く見つかるかもしれませんよ。
まとめ
お正月に渡すお年玉を新しい綺麗なお札で準備する理由や、その方法などについてご紹介しました。
もちろんお金の価値は変わらないのですが、たくさんの人の手に渡っていない新札というのは気持ちが良い感じもしますよね。
突然のお祝い事や、来年のお年玉としても使うことができますので、この機会に少し多めに両替しておいてはいかがでしょうか?
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