親族のお墓参りには家族と一緒で毎年行っていても、親族以外のお墓参りには行ったことがないという人も多いと思います。
あなたが親しくしていた友人や先輩・後輩など、親族ではないけれどお墓参りに行ってあげたいと思ったとき、どのようなことに気をつけたらよいのでしょうか?
基本的な服装のマナーや、持ち物、お墓参りの手順をご説明します。
墓参りに行くときの服装のマナーとは
お墓参りの服装に決め事はありません。◯回忌法要など、お坊さんを呼んでお経をあげてもらうような法要に参列するなら、黒の礼服が常識となりますが、それ以外のときは特に服装までこだわる必要はありません。
ただし、墓前でご家族や親族などと一緒になる可能性もありますし、一般的に見て不快に思われない格好をするべきです。メイクも同様に、ナチュラルの方が好ましいでしょう。
何のためにお墓参りに行くのかを考え、故人に失礼のないような服を選ぶのがマナーではないでしょうか。
お墓参りで避けたほうが良い服装
・原色や蛍光色などの派手な色や柄物の衣服
パステルカラーなど色味があっても問題ありませんが、ショッピングピンクや蛍光イエローが全面に出ているものは控えるべきでしょう。
・露出の多めな衣服
周りから不快に思われるだけでなく、虫なども多い整備されていない墓地だと、虫に刺される可能性も高くなります。
・ロングスカート
これは客観的にはそこまで問題なさそうですが、水汲みやお花の入れ替えの際に動きにくいですし、地面が雨上がりでぬかるんでいるとすぐに汚れてしまいます。
汚れないように気にしながら過ごすのは、何のためにお墓参りにきたのか…ということにもなりますので、気をつけましょう。
・ミニスカートに生足
お参りするときにはしゃがむことになりますので、そのことを考えてスカートの丈は選びましょう。
・ピンヒールのハイヒールやサンダル
墓地の周りは階段や坂、舗装されていない土部分が多いので、安全のためにも普通の靴を履くほうが良いでしょう。
友人の墓参りに行くときの持ち物は?
線香はスーパーや100均などいろいろな場所で購入できますし、生花は家の近くで購入しても、お墓の周りで購入しても問題ありません。
お墓参りでお供えする花の購入場所については、「墓参りの花はどこで買う?前日に購入する場合の注意 造花はダメ?」をお読みください。
お墓参りに持っていく物リスト
必ず持っていったほうが良いもの
・線香
・生花
・(お供えする場合は)お菓子などのお供え物
・線香に火を付けるライタ-やチャッカマン
・強風でライタ-で付けられない時のため、新聞紙を数枚
・墓石を拭くタオル(ペ-パ-タオルでも可)
・枯れ葉などを入れるゴミ袋
あると役に立つもの
・虫除けスプレー、かゆみ止め
・お花の長さを調整するハサミ
・花器やお墓を綺麗にするときのスポンジ
・薬用ウェットティッシュ
・軍手
地面に置いたり、汚れても惜しくない小ぶりのエコバックなどに入れていくと良いですね。
しっかりと掃除をするときに必要なバケツ・ホウキ・柄杓(ひしゃく)は、霊園やお寺に用意されていることが多く、自由に使うことができます。
お墓の掃除をどの程度行うかについては、次の章でご説明します。
お墓参りのときに数珠は必要なのか?
お墓参りには、数珠を持ってくる方もいれば持たずに手を合わせるだけの方もいます。
墓前で手を合わせて、供養する心が大切なので、数珠がないからといって失礼にあたることはありません。
*訪問先が仏教の場合
墓地の参拝時には、数珠を持っていくことが許されます。あなた自身も仏教を信仰している場合は数珠を持参することをお勧めします。
あなたが仏教の信者でなかったり、無宗教や他の宗教であれば訪問先が仏教だからといって数珠を持っていく必要はありません。
*訪問先が仏教でない場合
訪問先が仏教でないことをわかっているのに、数珠を持って行き参拝するのは失礼にあたります。気をつけましょう。
友人の墓参りをするときの手順やマナーは?
お墓参りの前に親族へ連絡は必要?
故人のご両親とまったく面識がないのであれば、場所がわかればひっそりとお墓参りをしても問題はありませんが、生前やお葬式などでご挨拶をしている場合は、事前にお参りに行く旨を連絡すると先方に喜んでもらえると思います。
お子さんの交友関係を知れたり、お子さんを大切に想う友人がいるという気持ちが伝わることも嬉しいはずです。
親族でなくてもお墓の掃除をして問題ない?
墓石には上からたっぷり水をかけ、拭き掃除をするのが一般的ですが、ほとんどの場合は親族が定期的にされていることだと思います。
あなたは身内ではありませんので、そこまで大掛かりな掃除はせずに、お墓に飛ばされてきたゴミを取ったり、枯れた花を捨てる(持ち帰ったり) など目に付く部分や小物を綺麗にしてあげるだけで充分です。お参りする前に行います。
生花を供える花置き(花立て)も汚れやすいですので、お供えする前に洗ってあげましょう。
お墓参りの流れや手順
①お墓周りや花筒を綺麗にしてあげる
②花筒にたっぷり水を入れて、生花を左右にバランスよく供える
③お供え物があれば、墓前に供える
④線香に火をつけて、線香立てか線香のお皿に乗せる
⑤墓前にしゃがんで合掌(数珠があれば手にかける)
お墓を見下ろしての礼拝は失礼にあたりますので、立ったままでなく必ずしゃがんで合掌します。
お参りが終わったら、お供え物はそのままにしておくと汚れてしまったり、カラスに荒らされてしまうので、 その場で故人を偲びつつ御下がりとして頂戴して、食べたり持って帰ります。
線香やお花は、次に墓参りに訪れた人が片付けてくれますので、供えたまま帰っても問題ありません。もし、霊園内で「生花は持ち帰ること」などとルールが明記されていた場合は、それに従いましょう。
まとめ
お墓参りというと、気をつけることがたくさんありそう…や何をして良いかわからない…という不安がある人もいるかと思いますが、大切なのはお墓に眠っている故人への思いを馳せることだと思います。
心の中で挨拶をして、久しぶりに会話をしてあげると、故人もそのご家族もきっと喜んでくれるはずです。
お墓参りでどのような花をお供えすると良いかについては、「墓参りでお供えする花の種類 タブーなものは?価格はいくら?」をお読みください。
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