夏休みに、学校の先生からお子さま宛に暑中見舞いの葉書が届くことがあります。
このように学校の先生から暑中見舞いが届いたとき、返事はした方が良いのでしょうか。その場合は、暑中見舞いと残暑見舞い、どちらが正しいのでしょうか。
先生に返事をする場合の、子供への書き方の説明の仕方やアドバイスする際の例文をご紹介します。
暑中見舞いハガキが先生から子供宛てに届いたら返事はする?
暑中見舞いが学校の先生から届くのはなぜ?
私も小学生の頃、担任が生徒全員に年賀状を送っていたり、夏休みの宿題が「暑中見舞いのハガキを誰かに書くこと」ということがありました。
最近でも、暑中見舞いや年賀状を生徒に出す先生がいるようです。「返事を書くように」と事前にハガキが配られることもあれば、特に何も返事については言われない場合もあります。
暑中見舞いを先生が生徒に出す理由としては、いくつかの目的が考えられます。
①「夏休み中も楽しく過ごしてね」「2学期も頑張ろう」という激励の気持ち
夏休み中の宿題をきちんとこなしているか、楽しく元気に過ごしているか、2学期の登校が少しでも楽しみになるように、といった先生が生徒を思う純粋な気持ちで、暑中見舞いを出していることも考えられます。
②メールやLINEなどが全盛の時代に、手紙の良さを感じさせたい
パソコンやスマートフォンを使うことが多い時代になりましたが、世界に一つの手書きの便りを貰う喜びや温かみを知ってほしいという考えもあると思います。
③手紙の書き方やマナーを勉強してほしい
暑中見舞いに限らず、手紙を受け取ったら早めに返事を出すというのは、一般的なマナーです。
先生からあらかじめ「返事を出すように」と言われていなければ、必ずしも返事を書かなければならないというわけではないですし、その後の成績や評価に左右されるものでもありません。
しかし、日本人の礼儀として「手紙をいただいたら返事を書く」というマナーを、お子さんに教える良い機会でもあります。同時に、手紙の書き方の基本を教えることにより、自然な流れで練習をすることができます。
仕事だと割り切って出している先生もいると思いますが、生徒が自分のために書いてくれた返事をもらったら純粋に嬉しいはずです。
暑中見舞いに返事をするかは子供に任せよう
暑中見舞いや返事を出すことが夏休みの宿題になっている場合は必ず書く必要がありますが、特に何も指示されていない場合、お子様に判断をゆだねてみるのはいかがでしょうか?
上で書いた先生の生徒に対する気持ちをあなたが代弁して、暑中見舞いの意味やマナーを教えてあげます。
・「暑い夏休み、元気で過ごしてるかな??」と○○(お子さんの名前)のこと考えてくれているんだよ
・先生、〇〇(お子さんの名前)から返事が届くの、きっと楽しみに待ってると思うよ
などと、無理に「書かせる」のではなく「書きたい」と思わせるような言葉を選んで、伝えてみると良いと思います。
暑中見舞いはがきを子供から先生へ出すときの書き方は?
お子さんが「返事を書く!」となった場合、親が優しくサポートしてあげましょう。
しかし、あくまでお子さん宛に届いた暑中見舞いなので、お子さんに書かせず親が書いてしまうのは失礼にあたります。
暑中見舞いと残暑見舞いの違いは?どちらで返事を出す?
暑中見舞いの意味を教えるにあたって、一緒に教えた方が良いのは残暑見舞いとの違いです。
目安となるのは、8月8日の立秋(りっしゅう)という「暦(こよみ)の上では今日から秋」という日です。
梅雨明けした7月7日頃から立秋の前日である8月7日までに届く場合は暑中見舞い、8月8日の立秋が過ぎて8月末までに届く場合は残暑見舞いになります。
先生からいつ暑中見舞いが届くかにもよりますが、8月8日を過ぎてから返事を出す場合は「これは暑中見舞いじゃなくて残暑見舞いになるんだよ」と教えてあげましょう。
お子さんに伝えるハガキの書き方
ハガキの書き方について、基本的なことを教えてあげましょう。書きなれていなく、多少読みにくくても、自分で書いたことは自信や達成感に繋がります。
・郵便番号は枠からハミ出ないように書く
・先生と自分の住所や名前は縦書き、数字は漢数字を使う
・先生の住所は右側に小さめに、名前は真ん中に大きく書く
・自分の住所と名前は左側に、先生より小さめに書く
・先生の名前には敬称をつける など
お子さんがまだ低学年のうちは、漢数字でなく普通の数字にしたり、郵便局の方が困ってしまいそうであれば、最後にこっそり鉛筆で補足しておくと良いと思います。
本文を書く側は、縦書きにこだわらず横書きでも、お子さんが書きやすい方で良いでしょう。書くペンも特にこだわらず、自由に書かせてあげることが大切です。
先生にハガキを送るときの敬称や住所の書き方
普段の学校生活では、先生の下の名前を呼ぶことはあまりないと思いますが、郵便物の区分けを正確に行うためにも、下の名前は省略せずに書く必要があります。
・〇〇 △△ さま(様)
・〇〇 △△ 先生
のどちらかを使うと良いでしょう。「先生へ」や「先生 様」のような使い方は、間違っているんだよと教えてあげてくださいね。
先生からの暑中見舞いの差出人部分が学校の住所であれば、学校の住所に返事を出して問題ありません。最近は、個人情報などの関係で学校の住所で暑中見舞いを出される先生も多くなっています。
暑中見舞いを子供から先生へ書くときの文例紹介
暑中見舞いや残暑見舞いの難しい例文を真似して書くのではなく、お子さんが自分で考えた自由な内容を書くのが良いでしょう。
お子さんが文章を上手く書けない場合は…
低学年で文章を上手に書けないうちは、夏の絵(スイカやカブトムシ)や自分や先生の顔なら楽しんで書くことができそうですね。
夏休み中の写真を印刷したハガキに、「げんきです」や「○○にいきました」とだけ書かせてもいいと思います。旅先から絵はがき出すのもオススメです。
子どもから先生にあてた例文紹介
暑中見舞いや残暑見舞いの意味が少し理解できるようになれば、おおまかな流れを教えてあげましょう。
*冒頭の挨拶
「暑中お見舞い申し上げます」
「残暑お見舞い申し上げます」
*相手の様子をうかがう言葉
「暑い毎日が続いていますね」
「先生はお元気ですか?私は元気です。」
*近況報告
「私は毎日休まずラジオ体操に行っています。」
「夏休みに〇〇へ行きました。楽しかったです。(感想)」
「夏休みの宿題、がんばっています。」
*締めの言葉
「先生も風邪をひかないよう気を付けてくださいね」
「2学期もよろしくお願いします」
おおまかな流れはこのような感じです。最後に日付を書くと更に良いでしょう。もちろん、習っていない漢字は無理に使わずに平仮名で構いません。
[su_note note_color=”#feed8e” radius=”4″]しょちゅうおみまいもうしあげます。
あつい毎日がつづいています。先生はお元気ですか?私はとても元気です。
この間、かぞくとキャンプに行きました。テントでねるのがドキドキして楽しかったです。
先生もたのしい夏休みにしてくださいね。
2がっきもがんばります。よろしくおねがいします。
へいせい29年 7月 せいか(盛夏)
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※残暑お見舞いの場合は、最後の「盛夏」を「晩夏(ばんか)」にします。
まとめ
学校の先生から暑中見舞いが届いた場合の、返事の書き方や注意点についてお伝えしました。
暑中見舞いや年賀状をはじめ、手紙の目的は「それは書き手の想いや伝えたい情報を、文字に託して相手に届けること」です。
無理に「○○を書きなさい!」と指示したり、使ったことのない難しい言葉を選ぶ必要はありません。
手書きの文字のあたたかさや大切な礼儀を、お子さんに知ってもらうきっかけになると良いですね。
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